人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル読んだ

published: 2022-01-03

人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル

今よりちょっとDXが進んだ世界で、AIエンジニアとフリーランス犯罪者が手を組んでお金を盗む話。

元のタイトルである『電子の泥舟に金貨を積んで』が、出版時に変えられて少し話題になっていた。

感想

AI技術についての描写がものすごい具体的で、リアルで面白かった。今すでに存在するAI技術が広く普及すればこんな風になるんだな~っていうのが楽しめた。

実際、作中にはいろんなAI技術が登場するのだが、最後にきちんと参考文献として論文が並んでいる。

また、AI以外にも通信やハードウェアなど、いろんな技術を駆使して危機を乗り越えていくので、DIYが好きな人はかなり楽しめると思う。

ただ後半は、AI技術者の守備範囲広すぎだろとか、そんな上手くいかないだろみたいなのがガンガン出てくる。それが気にならないくらいにお話が面白いのだが、あえていろいろ突っ込んで見るような楽しみ方も出来るかもしれない。

タイトルの話

改題が話題になっているのをTwitterでみた。改題前も、日本のAI開発の現状を泥舟と掛けた良いタイトルに感じる。

でも読んでみると、具体性からくるリアリティとエンタメ性が売りなんだろうなという印象を受けた。 それ踏まえると、リアリティと完全犯罪マニュアル、バズワードで10億ゲットとエンタメ性、といったようにタイトルと内容のバランスが取れたタイトルなんじゃないかと思う。

と、この記事を書きながら調べてみると作者の意見がnoteにあった。やっぱりちょっと嫌だったんだな。